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ロールテック 株式会社


プラスチックスリーブ
国産製造


   ゴム巻き圧胴スリーブ

1.ゴム巻きプラスチックスリーブ(圧胴スリーブ)の原理
本ゴム巻きプラスチックスリーブシステムは、マンドレルシリンダー(圧胴ロール)の内部より、エアー圧0.5〜0.65MPa/cm2の圧縮空気を吹き出させて、エアーの圧力で微妙にスリーブ内部を膨張させると同時に、シリンダーとスリーブの間に薄いエアー膜を作成させ、摩擦抵抗を少なくして、スムーズに装着・脱着させる方式です。従って、スリーブの内径よりマンドレルシリンダーの外径が大きくなっております。装着後に、エアー圧を除去すると、スリーブ内径は元に戻りスリップは無くなり、固定されます。尚、マンドレルシリンダーの外径は、ストレート加工になっております。


2.プラスチックスリーブの材質
スリーブの基になるプラスチック部分は、ガラス繊維を練り込んだ1.5mm厚の堅い樹脂層より出来ています。スリーブは、ポリウエスト社(ドイツ)よりの輸入品を使用しておりますが、製造方法は、マンドレルシリンダーに溶けた樹脂層をらせん状に巻き付け、完全に硬化してからエアーの圧力だけでスリーブを抜き取った成型品です。

3.ゴム巻き材質
ゴム巻き材質は、鉄ロール同様に如何なるゴム材質でも加工は可能です。
標準仕様は、ネオン(NBRとEPTのブレンド品)、硬度70°にて国内にて加工しております。
但し、フィルム等とのベタツキを防止する為に、表面に特殊処理を行っております。
表面処理はゴム表面層だけ特殊液で硬化させていますので、通常作業の酢酸エチルでの表面清掃位では磨耗・剥離現象は発生しませんが、溶剤に浸漬状態でのご使用はゴムが膨潤しますので、使用不可です。
必ず、事前にご使用される溶剤を弊社に指示され、適切なゴム材質の選択をお願い致します。
 尚、再研磨加工を行った場合には、再度表面処理加工が必要です。
又、導電性ゴム巻きご希望の場合には、導電性スリーブも有りますので、事前にご指示をお願いします。

4.ご使用エアー圧力
ご使用先では、エアー圧0.65MPa/cm2以上の保持・確認の厳守をお願い致します。
 尚、エアー圧力、エアー量不足の場合には、スリーブ装着が難しくなりますので、注意をお願いします。


(取扱注意事項)
1.スリーブ内部の端部の傷に注意願います。
 スリーブの装着・脱着は、マンドレル内部からのエアーの圧力だけで行いますので、スリーブ端部に傷が出来ますと、その部分よりエアーが漏れ、エアー圧が上がらなくなり、脱着が難しくなります。
尚、保管を縦型で行われる場合には、下地はゴム層張り等して、傷の付かない様に管理をお願い致します。
又、横型でパイプ等に差し込む方式の場合には、ゴム変形防止の為、月に1回位回転・管理願います。更にガス管等に直接保管しますと、スリーブ内部に傷が発生しますので、塩ビパイプ等でカバーが必要です。

2.スリーブ内部のサンドペーパー掛けは厳禁
 インキ、接着材等がスリーブ内部に裏廻りした場合には、早急に溶剤等での除去をお願い致します。
 乾燥した付着物をサンドペーパー等で除去すると、スリーブ層の磨耗につながり、エアー漏れの原因になりますので、絶対行わないで下さい。

3.作業終了後のマンドレル、スリーブ端部の掃除の徹底
 塗布作業中に、液の跳び撥ねが考えられますので、作業終了時点で、マンドレル、スリーブの両方共に液の完全除去・掃除の徹底をお願い致します。特に操作側(M側)の掃除を注意願います。

4.ゴムスリーブ表面の拭き取り方法
 スリーブ表面に塗布液が残った場合には、速やかに溶剤を浸した布等で拭き取って下さい。
 通常は酢酸エチル、MEKかと思いますが、短時間ならば問題有りませんが、長時間は不可です。
 ゴム材質の膨潤につながり、シワ発生の原因になります。尚、トル工ンのご使用は不可です。

5.ゴムスリーブの研磨方法
 ゴムスリーブの研磨、カット修正加工を行う場合には、必す指定のマンドレルシリンダーに装着して加工を行って下さい。マンドレルに装着されない場合には、テーパーセンターにて加工を行いますからスリーブの精度は出ませんし、スリーブ端部の傷、拡大変形につながり、エアー漏れの原因になります。
 尚、マンドレルに付きましては、弊社へご相談下さい。

6.マンドレル表面、スリーブ内部の掃除
 マンドレル表面、スリーブ内部共に、ゴミ、塗布液等の付着が考えられますし、圧縮空気中の水分の為に、シリンダー内部からのサビ発生も有りますので、定期的な掃除をお願い致します。
 通常作業では、マンドレル、スリーブ共に、挿入側200mm位にCRC等の潤滑油のスプレー塗布をお勧め致します。マンドレルシリンダー全般に油が広がり、サビ防止と装着作業が安定します。
 エアーノズル部分は、スプリングで球を保持していますが、ノズル周辺が低くなっており、付着物が溜まりやすくなっていますので注意願います。スリーブをセットしない状態で、ノズル部分よリエアー漏れが多い場合は、ノズル球の動きが悪くなっている為で有り、早期の交換が必要です。

7.ゴムスリーブ脱着不可の場合の対応策
 今まで便用されていたゴムスリーブが急に抜けなく成った場合の対応策ですが、
 スリーブが装着時点でも堅い場合は別ですが、スムーズに装着出来たスリーブが抜けなくなる原因は、マンドレル両端の付着物か、スリーブ端内部の傷、変形、破損等での
エアー漏れです。
 まずは、マンドレルマンドレル両端の付着物を溶剤で掃除を行って下さい。
 次にエアー圧力が適切か確認願います。
 次に、マンドレルの構造は下記に明記致しますが、スリーブの脱着はエアー圧力だけでの作業ですから正規なエアー圧力(0.6MPa/cm2以上)に戻す必要が有ります。エアー圧力の低下はエアー漏れしか有りません。エアー漏れの場所は、スリーブ端部(操作側)からがほとんどですので、エアー漏れで抜けない場合には、スリーブ端部(操作側)に弊社より供給致しますホースバンドを装着して下さい。
 次に、ネジ部を絞め込み、エアー漏れが無くなるまで絞って下さい。
 エアー漏れが無くなり、充分にマンドレル内部のエアー圧の回復を待ってから(10秒以上必要)今度は、スリーブ端部からエアー漏れがわずかに発生するまでネジを緩めて、スリーブを抜いて下さい。エアーの漏れを少なくすれば、抜く事は可能です。
 脱着後のスリーブは使用されずに、早めに弊社に返送、修理依頼を行って下さい。
 尚、ハンマー等で無理に叩くと傷になる為、この様な事は行わないで下さい。

8.その後の対応策
 貴社で長時間ご使用されて、スリーブ端部からのエアー漏れ量が多い場合には、弊社にて応急処理で傷部分の補修が可能となるスリーブも有りますので、早急に弊社宛て返送をお願い致します。
 尚、プラスチックスリーブ自体は堅いですが、逆にもろく、傷も付きますので、ご使用時点では、スリーブに目印を付けて、
同一方向での装着をお勧め致します。 方向設定の基準は、スリーブ端部からのエアー漏れの少ない方を操作側に設定願います。
 ホースバンドを付属品としますので、ご使用下さい。


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